GT DD PRO / McLaren GT3 ステアリングにQR2互換品 導入
QR2導入はGT DD PRO購入時から考えていましたが、実際にマクラーレンGT3ステアリング(QR1Lite)でプレイした時の微妙なガタというか切り返し時の違和感があって、これはとっとと導入しなければと思ってました。でもGT DD PROを譲ってもらった際に最初から付いていた金属製QR1は十分な剛性感がありましたし正直全然問題ない感じだったので金属製QR1を1個追加で購入したら済むとは思ってたんですが、QR2の高評価を見るとこちらを試したくて仕方ありませんでした(笑)。
という事でFANATEC本家で購入しようかと思いましたが高かったのもありますし長期品切れのようでいつ買えるかも分からなかったので、当初の予定通り海外通販で互換品を購入する事に。色々と調べた限りでは本物と全く変わらないという話でしたので特に不安感も無く発注。時系列で言うと少しややこしいのですが、「GT DD PRO購入」 → 「互換品QR2バンドル(ベースサイドとホイールサイドのセット品)購入」 → 「マクラーレンGT3ステアリング購入」 → 「あ、ベースサイドをQR2にしたらマクラーレンステアリングも交換しないとだめだ」、と言う事で互換品QR2ホイールサイドを単品で別途購入、という流れです。
AliExpressでの購入ですが、この通販サイトを使い出したのは2016年なのでもう8年前になります。その時は到着まで1~2か月かかることもザラでしたし、早くても2~3週間くらいは待ってた記憶があります。それほど沢山利用した訳ではありませんが商品が届かなかった事は一度も無く、とにかく忍耐強く待つという感じでした(笑)。でも今回このQR2バンドルを購入した時は注文した日から4日で手元に届くという驚きの速さでした。日本への物流システムをかなり改善してきてるんでしょうね。あっという間に届いたのでびっくりしました。
という事でまずはGT DD PROに装着するためのQR2 typeC バンドル品が到着します。バンドルで13,000円台で購入出来たので驚きの価格です。パッケージにはQR2 Proと書かれていて、実際見た目も本家と同じくゴールドのリングが付いているものなんですが、QR2無印とQR2 Proの違いはFIA準拠品?であることと航空機グレードのビレットアルミをCNC加工(無印QR2はダイキャストアルミをCNC加工)したものであるみたいです。まあ互換品ですし出所も怪しげなのでProとは書いてあるけど実際はアルミ素材が違うのではと思ってますが、別にFIA準拠である必要はありませんし(笑)、普通の剛性があれば素材は何でもいいかなという感じなので。届いたものは立派なパッケージに入ってますね。
QR2ベースサイドの中身。梱包もしっかりしてますね。QR2ベースサイド本体と固定用クランプ、取り付け用工具や細かい部材などが入っています。
QR2 Proの方の中身。こちらもキレイにパッケージングされてます。ゴールドのリングがカッコよいです。本家にはない赤や青のアルマイト仕様のものも売ってましたが個人的にはゴールド一択でした。通常版の黒もいいんですがワンポイント欲しいですよね(笑)
QR2 Proのパッケージ裏面には取り付け方法が書かれています。bの樹脂製リングを使ってピン面をツライチに合わせるのが必要っぽいです。
という事で早速取り付けに入ります。GT DD PRO本体のQR1ベースサイドを取り外します。写真の純正クランプを締めこんであるボルトを緩めます。このQR1用クランプは1本のボルトのみで締めこんで固定するんですけど、ここがよくトラブルを起こす元みたいですね。まだ使用期間も短いので私はなった事ありませんでしたが、ここの締め付けが弱いとベースサイド本体が手前にズレていき内部のUSB端子が軽く抜けてしまい接触不良を起こすとか。まあ確かに1本だと均一に力が入りにくいですし抜けやすくなるのかもしれません。
クランプを緩めてQR1ベースサイドを引っ張れば抜けて外れます。クランプも一緒に取ってしまいます。QR1は写真にある上面の凹みガイドをレールにしてステアリングを押し込み4~5箇所あるボールのくぼみにステアリング側のボールを入れて固定する形みたいですが、形状的にギチギチに固定するのは難しい形状ですね。僅かなクリアランスが出来てしまうのかもしれません。私個人的には全く感じませんでしたが、その微妙なクリアランスがピン部分に負担がかかり徐々に金属疲労を起こして折れる要因になるのかもしれません。
QR1ベースサイドを抜いた穴の奥にUSB タイプCの端子が見えています。
QR2ベースサイドを差し込む前にQR2付属のクランプを仮固定します。
先ほどのQR1用クランプと違いボルト2か所で固定する形状に変わっています。力が偏らないよう均一にしっかり締めこむ事が出来る形状になっていますね。GT DD PRO本体のベースサイド差し込み部のスリット部分とこのクランプの境目を合わせるように締めこんで固定するようです。形状的にそうしないとしっかり締めこめませんよね。
取り付け方法は簡単です。QR2ベースサイドを差し込み奥までしっかり押し込みます。その後は先ほど仮固定していたクランプを固定します。クランプは一番奥側で固定するのではなくGT DD PROのベースサイド差込口の面と同じになるよう少し手前で固定します。ここもしっかりベースサイドを固定するにはその場所が一番しっかり締まりますので当然といえば当然です。
お次はステアリング側です。この時点ではQR2バンドル品1セットのみ到着していたので、先にQR1Lite仕様のマクラーレンGT3ステアリングの方をQR2化します。その方が効果が体感できそうですので。別途注文してあるQR2ホイールサイドが到着したらGT DD PRO純正ステアリングの方を交換する形の予定です。それまでは純正ステアリングは使えなくなりますが。QR1Lite仕様のマクラーレンGT3ステアリングはこのように金属製の薄いリングが挟まっているんですが、こちらを外してQR2ホイールサイドに付属の厚手の樹脂製リングに交換します。ピンの出ている面と高さを同じにする意図があるような感じですかね。
元々の六角ボルトから付属トルクスボルトに交換します。トルクスボルト、あちこちにありますよね。ペダル単体ユニットの固定ボルトもそうですし。プレートを黒い樹脂製の厚手のものと交換するとこのようにピンの面とフラットになる感じです。1Nmのトルク規定値だそうですが軽く締めこむ程度で良いかと思います。トルクスレンチまで用意して規定値で締めこむという必要性はあまりないかなと。もっともこのボルトを締めこむ用に小さいドライバーが付属していますが、力もかけにくいので思いっきり締めこんでもそんなバカトルクで締まらないと思います(笑)
QR2本体をステアリング裏に固定します。固定面の形状が微妙に違うのか上下逆さまの向きだと入りません。向きを合わせるとこのようにステアリング側の凹み部分にピッタリ入ります。あとは六角ボルトを均一に締めこんでいくだけです。こちらもトルク管理までする必要はないかと思いますが、箱の裏の説明を読む限りここは3Nmらしいです。六角レンチで指で回せるレベルで均一に軽く締め込み、最後に少しだけ力を加えて増し締めすればよいかと思います。アホみたいな力で締めこむのは勿論NGです。
締めこみました。ベースサイド側・ホイールサイド側ともに完成です。
ステアリングをDD本体に装着したところ。金属製QR1だとステアリングを差し込む際にまあまあな力が必要で、もし僅かにズレて奥に入ってしまうとピン破損する可能性がそれなりにあるので、何時もリングを手前に引きながら恐る恐る奥に押し込んでました。QR2になると差し込む角度はかなりの精度で一定の向きになるようなのと、差し込む力が全然必要ありません。すっと奥に入ってロックされます。装着はかなり楽になりますし安心感が全然違いますね。QR2ベースサイドは上から見るとSのロゴが見えますが、本家だとFのロゴですね。
これでマクラーレンGT3ステアリングとGT DD PROのQR2化は完了です。
このステアリングは元々初期状態のQR1Liteが付いていたんですが、QR2に変えると操作性は激変します。大げさでなく。これまで感じていた軸部分が微妙にずれるような違和感などが完全に払拭され剛性感が最大限に引き出されている感じでステアリングフィールが非常に良い感触になります。大げさでなく全くの別物になりますのでQR1Liteを使われている方は絶対にQR2に交換した方が良いと思います。
そして数日後、遅れてやってきたGT DD PRO純正ステアリング用のQR2ホイールサイド。こちらも5日くらいで到着です。今度は単なる真っ白な箱に入ってやってきました。
前述のQR2バンドル品と同じくAliExpressで購入したんですが別ショップで購入したのでパッケージが違います。まあ中身は同じものでしょうということで気にしませんし何といっても8000円台という格安で購入出来ました。が、価格が変わったりショップが無くなったりとしますので、色々と探してみると安い同等品が他ショップで売ってたりしますので参考までに。
箱の中身はプチプチに包まれたQR2 Pro本体と部材が入っているだけの簡素なものでした。説明書も何もありません(笑)
正確に比較した訳ではありませんが手に持って眺めた感じだと何も違いは感じられませんでした。唯一ゴールド部分の色合いが微妙に違うような・・質感や重さ的な部分で違和感を感じるくらいの違いは一切無かったです。
GT DD PRO純正ステアリングに装着されている金属製QR1(何度か書いてますがこちらは後から付け替えられたものです)との比較。QR1は差込口が丸型なのでガイドに沿って入れるとは言え雑に扱うとピンを破損する可能性がある形状ではありますね。でも走行中に違和感を一切感じませんでしたので作りはしっかりしたものなのだと思います。
床に置いてみた比較。長さが違います。金属製QR1の方が縦幅が小さいです。となるとQR1からQR2に変更した際にステアリング面が更に手前に来るのではないか?と。私も一瞬それを考えましたが、どうもベースサイドの方はQR1の方が若干長いようです。その差し引きで最終的な長さはほぼ同じになるという情報を得ていましたのでその辺りは心配無用かと思います。
こちらもマクラーレンGT3ステアリングと同じ工程で交換作業を行います。唯一金属製QR1になっていたので前述の黒い樹脂リングが最初から付いていた(交換されている)ので、その部分はそのまま触らずQR2本体の交換のみとしました。本来であれば薄い金属製のリングが入っているかと思うので交換必須かと思います。
QR2に交換完了しGT DD PROに装着したところ。当然ですけど特に違和感なく装着出来ております。こちらで試走してみましたが、金属製QR1と特に大きな違いは感じられませんでした。いずれもしっかりした剛性感がありますので金属製QR1からQR2に交換が必ずしも必要かと言われると難しいところです。少なくとも剛性感を増す為の交換だと何も違いを感じないと思います。でも外す際は同じような手順ではありますが差し込む際はQR2の方が遥かに楽であることと、QR1特有の仕組み的に差し込みが少し押し込みにくいのとピン折れの可能性が若干高い?という部分を考えて、金属製QR1からアップデートするかどうかは検討されたらいいかと思います。個人的には金属製QR1からQR2に変えるのはしなくてもいいかな?とは思います。QR1Liteであるならば交換必須、絶対交換した方がいいです。全然変わりますので。
ようやく純正ステアリングとマクラーレンGT3ステアリングの2つをQR2化完了です。
QR2 Proと同じ品質なのかどうかは怪しいところですが(笑)、ゴールドのリングはやっぱりカッコイイですね。レースカー感が増します。ということで並べて写真撮ってたんですが、やっぱり金色の部分が若干色が違うように感じます。同じ工場で作られたものを色んな販売店に回してるのかと思ってましたが、アルマイト?部分は何社かでやってるんですかね。それともアルマイト加工する時期によって微妙に違うとか。写真だと分かりにくいですが若干違いますね。ぱっと見は分かりませんけど。
この写真だと分かりやすいですが、右側が後から来た白箱に入ったQR2 Pro(GT DD PRO純正ステアリングに装着した分)、左側がバンドル品で届いたちゃんとしたパッケージに入ったQR2 Pro(マクラーレンGT3ステアリングに装着した分)。明らかに色の濃さが違います。右側の方がゴールドの色合いが濃いです。ラメみたいなキラキラした部分も右側の方がきめ細かい感じもします。並べると分かりやすかったです。生産時のロットによって違うだけなのかもしれませんが、本家QR2 Proの写真を見る限りでは右側の方が近いような気がします。まあ本家のも写真でしか見たことがないので実際に現物を見たら全然違うのかもしれませんが。
とは言え気になる部分と言えばこれくらい。どちらのQR2もガタは全く無く使用上に一切の問題はありません。装着する際の感触も違いは感じられません。1つしか買ってなければ違いすらわかりませんでしたし(笑)全く問題ないでしょう。何度も言いますがQR1Liteを使われてるなら絶対交換された方がいいです。剛性感がこれほど変わるのかと驚かれると思います。念のため現在QR1(Lite含む)をお使いの方はQR2ホイールサイドだけ購入しても取り付け出来ませんので、必ずベースサイドと一緒に購入してください。
「本家のものじゃないとダメ!」という方はともかく、安価なものをお探しなら互換品でも全然大丈夫かと思います。変に安いのを買って失敗したらどうしようと不安かもしれませんが、少なくとも今回私が別々のショップでそれぞれ買ったバンドル品とホイールサイド単品とも全く問題無く使えました!