ステンレスマフラー 変色防止耐熱塗料 FSC-PRO 施工
中古でLCIサイレンサーを購入した際にステンレスパイプが凄い変色をしていたので装着の際に磨いてキレイにしたという記事(https://www.pushpushpush.net/7538)を書きましたが、基本的にステンレスマフラーは熱を持つと変色していくのは宿命みたいなものですので、いくらキレイにしても走ればまた変色していくためまた磨いて・・の繰り返しになるかと思います。車のヘッドライトも紫外線でだんだん黄ばんできますが、いくら磨いてキレイにしても根本的な解決にはならず、また黄ばんでは磨いての繰り返しになります。ヘッドライトの場合はウレタンコート(2液性ウレタンクリア)で塗装してしまえばずっとキレイな状態を保つ事が出来ますので、ステンレスマフラーに関してもそのような抜本的な方法は無いものだろうかと調べてみました。するとやはりあるんですね、すごいです。今回LCIサイレンサー側をしっかり磨いて新品同様になったのとSP忠男のPOWERBOXパイプを新品購入したので、どうせなら綺麗な状態で変色防止の施工をしておきたいと思い一度実験的にやってみる事にしました。
株式会社アダプトさんが製造されている塗料で、説明書には「加熱変色軽減剤、耐熱透明塗料」と書かれたFSC-PROを使います。ヤフオクやヤフーフリマ、メルカリなどで販売されています。使用用途してはステンレス製ゴトク(フライパンや鍋などを乗せる台)に使用して変色を防ぐもののようです。ステンレス製ゴトク専用で、それ以外の用途にはお使い出来ません、と注釈があり、ステンレス製ゴトク以外の使用に関する質問などは一切受け付けていません、とあります。色々調べていたら分かりましたが、本来そのような注釈は無く販売されていたようで、実際ステンレスマフラーなどでの施工事例もあったのですが、何か大人の事情(笑)かでそれを謳えなくなったように推測しています。なので、あくまで自己責任として使用する形となりますが過去の事例を調べる限り(詳しくは書きませんが)ステンレスマフラーの変色防止にかなり効果があると思っております。
商品購入後、到着したらすぐに冷蔵庫に入れて保管してくださいと聞いていました。真夏のポストに朝9時過ぎに投函されてその日の夕暮れまで入ったままだったので気にしていましたがまあ大丈夫でしょう(笑)。とりあえず冷蔵庫で保管したのち、施工するための準備を整えておきました。説明書などをじっくり読む限り、原液のままペーパーウエスなどで薄く伸ばすように施工していくような感じみたいです。冷蔵庫から出すと真夏だとすぐに常温になってしまうので大丈夫なのかよく分からないのですが、あんまりゆっくりしててはいけないのかと思ってましたので、施工前準備は完璧にしておきました。例えば施工部分の脱脂やちゃんと全面に手際よく塗れるように吊り下げる準備などなど。
用意したステンレスサイレンサー、パイプの一式。この状態だと裏側が塗りにくいので吊り下げて施工できるようにしておきました。換気が良い場所で施工する必要もありそうだったので、何時もの屋根裏部屋(換気扇あり)で施工準備を整えました。このステンレスの綺麗さがずっと保てるのか楽しみですね。
無色透明なので施工したかどうかは写真ではわからないと思いますが(笑)、名刺くらいの大きさに切ったペーパーウエスを折りたたんでFSC-PROを少し染み込ませ、それをステンレス部分にそっと撫でるように薄く塗っていくような感じです。ただ無色透明の為ちゃんと塗れてるのかどうかはかなりわかりにくかったです。また半乾きのところを擦ると固まり切ってない液剤が擦れて艶が失われる感じだったので、薄く塗るのは勿論手際よく施工していかないといけない感じでした。ちゃんと出来ているのかよく分からないまま(笑)とりあえずフロント部分は完成。吊り下げて乾燥させます。
LCIサイレンサー側のパイプも同様に施工していきます。施工方法ですが一回全体的に施工した後、最低12時間を乾燥時間とするようです。12時間以上経過したら2度目の施工を同様に行い、再度12時間以上乾燥させたら施工完了との事。かなり小さい小瓶に少量の液体が入っている状態だったので2回目の施工で足りるのかなと気になってましたが、何とか足りました。完全に無くなりました(笑)。勿論塗り方によっても量は変わるかもしれませんが、薄く塗ることが鉄則っぽく逆に厚塗りすると変色の原因にもなるようです。また温度が高温になる部分になればなるほど薄く施工しないといけないようなので、シリンダー側に近い部分は特に気を付けないといけないようです。
実際ちゃんと出来ているのか、エキパイ根元付近は薄塗り出来ているのか、何もかもが不安なまま施工は完了しました(笑)
施工完了して数日放置の後、マフラーとサイレンサーを組付けました。その時の組付けの模様はこちらから。気を付けたのは施工の有無にかかわらずかと思いますが、素手で触らないように気を付けました。なのでゴム手袋を使って油脂が付かないように組付け、念のため取り付けが終わった後に柔らかい布で拭いておきました。一応施工後のメンテナンスとしては、中性洗剤等で優しく洗ったら良いとの事なので施工したものが洗剤等で取れてしまう事は無さそうな感じです。無いとは思いますがこのFSC-PROを一旦除去したい場合はステンマジックなどのステンレス焼け取り剤などを使ってやれば取れるみたいです。ステンレス磨きみたいなもので研磨したらよいみたいですね。まあそれくらいの事をしなければ除去できないという事はそれなりに被膜強度はあるんじゃないかと思われます。
とりあえず施工直後の写真を貼っておきます。フロント側とリア側と。当然ですけどまだ新品同様の色合いです。ネットで情報を見る限り数千km走っても最初の状態を保っているみたいなので、今後どうなるのか楽しみです。節目節目で記録を追記していこうと思ってますが、納車して1年3か月が経った今でも走行距離750kmと全く走れてない状況なので(笑)、あまり参考にならないかもしれませんが・・
いずれにしましても使用用途外の使い方になるんですが、ステンレスマフラーをキレイな状態で使い続けたいと思われている方はかなりオススメのものになるんじゃないでしょうか。
数か月後、ツーリングでようやく約300km走行した状態。まともに距離を走れましたのでやっと比較ができます。
上で掲載していた、施工して組み込んだ直後の走行距離0kmの写真と、今回約300km走行した際の写真を比較で掲載しておりますがお分かりになりますでしょうか。雨の中での走行だったのでパイプには厳しいコンディションでありましたし洗車前にはパイプに雨や路面からの水しぶきが蒸発して固まった形跡もありましたが、水洗いした後の写真となります。特に磨いたりはしていませんが殆ど見た目に変化はありません。すごいですね。
走行距離が300kmなのであまり変化が無いのかもしれませんが、この後もブロンズみたいな汚い?焼け跡が付く事もないかと思われます。実際SP忠男のパイプをそのまま付けられている方はどれくらいで変色して来るのかご存じかと思いますので、300km走った段階の状態と本記事の写真と見比べてみて違いが分かりましたら幸いです。早いものだと装着してひとっ走りしただけで変色している事もあるらしいので。
ちなみにサイレンサー側の写真を撮り忘れてましたが、こちらも全く色合いに変化はなく施工時そのままの状態を保っています。