2005年 F1 波乱のヨーロッパGP
キミライコネンに悲劇が襲った今回のヨーロッパGP。スタート直後の混乱も何処吹く風で、完勝ペースで走っていたと思いきや、Fタイヤのバイブレーションが激しくなっていき、ファイナルラップでサスペンション崩壊リタイアとなってしまいました。フラットスポットが出来たクルマのバイブレーションの話は良く聞きますがあそこまで酷い振動が発生している車載映像は初めてみました。
レースそのものとしてはルノーの優勝となり、ドラマチックなレースとなりましたが今回のレースでタイヤ無交換レギュレーションの問題を露呈したようでなりません。確かにレース後半にタイヤ消耗の度合いでペースが上がったり下がったりしますので展開に面白味は出ますが、今回のようなシチュエーション(マッサもそうですが)だとピットに入ると順位は完全に逆転されてしまい優勝は遠ざかってしまいます。そうなるとそのタイヤで最後まで持たせるしかないわけで、ライコネンも相当無理して走っていたと容易に想像がつきます。実際あの車載映像は見るものも相当恐怖心が芽生えるはずだと思います。特にセクター3の高速区間やメインストレートなど本人も相当運転しずらく怖かったのではないでしょうか。
しかも今回のトラブルはストレートエンドの初期ブレーキング開始位置あたりでしたので、速度も300km/h付近は出ていたかと思います。またサスペンションが壊れた瞬間の映像はかなりヤバイ状況だったと思います。ヘルメットにタイヤが直撃しそうな感じでしたし(ブレーキライン?で辛うじて繋がっていた)、カーボンファイバーの破片が頭部に直撃しなくて本当に良かったです。アイルトンセナの死亡原因は衝突時のサスペンションアームの破片が頭部に突き刺さった為と言われていますので・・。
今回のレースはFIAはどう思ったのでしょうか?「安全性を追求」という名のもと、レギュレーションを毎年変更し、その変更した内容でドライバーの生命を左右しかねないクラッシュの原因を作り出した事。いずれにしても今回の事故に関しては単にレースを盛り上げた出来事という事では済まされない問題になりそうな予感がします。
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期待のヨーロッパGP、昨年の活躍を期待していたBARファンの方も多かったかと思いますが、今回はまあまあの結果ではなかったでしょうか。バトンは決勝時のペースが上がらず(アンダー、オーバーが交互に出て乗りにくかったよう)、しかし琢磨の方はレースペースは良かった(レースラップもS1、S2区間もバトンより速かった)にもかかわらずスタート直後の混乱に巻き込まれFウィングを失ってしまった時点で我慢のレースを強いられた気がします。チームとしても完走することで次のレースに繋がりますので無理をさせなかったと予想できます。なので順位はともかく、今回のレースはこれで良かったと思います。もちろん順位はもう少し前でもいけたかと思いますが(最初のアクシデントが無ければ、バトンより前でゴールは可能だったでしょう)・・。
カナダでは予選順が琢磨10番目とバトン12番目となり、予選ではそれなりに上位にいけそうですので決勝は今回より良い結果が得られそうです。