ホンダRA108発表

久々のF1記事です(笑)。昨日ホンダのニューマシンRA108が発表となりました。マシン自体は先週のバレンシアテストで走っていた訳ですが、真っ白のマシンでしたのでカラーリングされたマシンのお披露目は初となります。昨年の印象的なアースカラーは大分控えめとなり、センターに2本のラインが入ったカラーリングですが、見た目はイマイチな印象が拭えません(笑)。それでも速ければカッコよく見えるのでしょうが・・。
今回はRA107から大分コンセプトを変えてきたようで、ロス・ブラウン曰く攻めたマシンデザインではなく、修正に迫られた時の許容範囲が広い設計になっているそうです。昨年は攻めたデザイン故に失敗作と分かった時に許容範囲が狭く修正しようがなかったみたいですね。今年はその反省を踏まえて、後からかなり修正が効くようなデザインにしているみたいです。そういう意味では最初から速さを見せるクルマという事ではなく、シーズンが進むにつれて繰り返されるアップデートごとに正常進化を遂げていくマシンのような気がします。ホンダにしてはえらく保守的なマシンのような気がしますが・・。バレンシアテストでの両ドライバーのインプレは現段階であまり良い印象を受けませんでしたが、今後どのように進化していくか興味がありますねー。

折角なので日本勢の話題を書いていこうと思います。
バレンシアテストでは、HRF1チームのテストとしてFポンの小暮が参加しました。国内での一発の速さは誰もが認めるところでしょうし、昨年のFNランキングはマシン失格が有った影響でチャンプを逃しましたが、その実績が認められての参加だったのでしょう。タイムは全車両中最下位でしたが、色々上手くいかない部分があったみたいですね。初日は50LAPしましたが、とにかく「マシンを壊さないように」と念押しされていたみたいなので、かなり抑えて走ったみたいです。翌日は予定の50LAPが半分の周回数になったみたいですが、どうやら最後まで「左足ブレーキ」に慣れなかったみたいです。右足ブレーキならもっとタイムが詰めれたと言ってましたが、全員左足ブレーキだと思ってチームに言わなかったみたいですね。テスト後にバリチェロが右足ブレーキで走っていると聞いたらしく(笑)、個人的には走りなれた右足ブレーキで一発タイムを出してもらいたかったですね。今後テストの機会があるかは分かりませんが、夢のF1に向かって今後頑張ってもらいたいと思います。

次に期待の中嶋一貴ですが、テストのタイムを見る限りウィリアムズFW30はかなり良い出来な気がします。バレンシアテストでも、マクラーレン・フェラーリに次ぐタイムを出していますし、24日にはハミルトンより良いタイムをマークしています。途中でテストを切り上げたニコ・ロズベルグよりも良いタイムでした。もちろん冬季テストなので、行っているプログラム次第でタイムの出方は変わりますし、その辺りは参考程度にしかなりませんが、期待できる内容だなと思います。ちなみにバレンシアはGP2でPPを取ったコースでもありますので、得意意識もあったかもしれませんが。
唯一気になる点は、FW30が全く初期トラブルが出ていない点ですね。トラブルフリーでテストをこなす事自体は良い事なのですが、過去の経験からシーズン前テストでトラブルが出ないと、シーズン中に実戦ならではのトラブルが出てしまうことが多いような気がします。出来ればテスト期間中に初期トラブルが出尽くしてしまうくらいがちょうど良いのですけどね。心配し過ぎかもしれませんが、杞憂に終わる事を祈ってます。

最後にSAF1ですが、ただならぬ状況に覆われている感じがしますね・・。現時点で2008年マシンの発表日やドライバー・ラインアップすら正式発表されていませんし、肝心のテストにも参加していません。バレンシアにはトランスポーターは来ていたそうですが、結局走っていないようです。これが何を意味しているのか分かりませんが、資金的な部分は勿論カスタマーマシン問題も大きく影響しているかと思います。序盤はRA107改で走り、シーズン中盤からRA108を使うと言われていましたが、果たしてそれが本当にOKなのかどうかも分かりませんし、一番大きな資金面もかなり厳しい様子です・・。一説ではインドの石油会社がスポンサードするかもという話ですが、SSユナイテッドの件もありますので、石油会社はもう勘弁してって気分です(笑)。まあそれでも無事参戦出来れば良いのですが、マックス・モズレーはSAF1に関して開幕は「多分大丈夫だと思う」、11チーム全部がシーズンを終える自信があるか?の問いに「あまりない」と答えてます(笑)。これって、開幕戦は何とか形だけでも出れると思うが、シーズン最後まで戦える資金は調達できないのではないか?という意味に取れますよね。
ホンダは2008年も継続して支援を行う事を表明していますが、ドライバーに関しては実績不足のペイドライバーを雇わないよう圧力を掛けているという話もあります。これは実質4台体勢のホンダに対して的確なフィードバックをもたらすドライバーが必要という意味でしょうし、デヴィッドソンがその適任かと思いますしホンダもそう思っていることでしょう。ただそうなるとドライバーからの資金は期待できませんから、「スポンサーしてくれる企業」を見つけることが必須かと思います。この辺りの調整やカスタマー問題も含めて琢磨が今だサイン出来ない現状なんでしょう。開幕まで1ヶ月と少し。早く問題をクリアして日本のファンを安心させてもらいたいですね。

ホンダRA108発表” に対して4件のコメントがあります。

  1. yu5119evo4 より:

    SYORIさん、どうもです。
    F1は、海外の皆さんは速いですね。
    去年はデザインに失敗したんですよね?たしか・・・
    空気抵抗も減らしたりして、頑張ってもらいたいです!
    あと、ドライバーにとっても、足は非常に大事ですね。シビアなコントロールが限界領域でなりますので。
    レースイベントが更新されますね!オンラインの!!いいものだったらいいですが

  2. 青葉緑 より:

    私はホンダの新カラー嫌いじゃないです^^ なにせ「緑っぽい」ですから♪
    でも昨年のように「エコ走行」で下位を走らないようにしないとですね^^;
    スーパーアグリは一番気になるところですよねー
    2月19日に発表する予定だそうですが、現時点で全く見えないし・・・

  3. SYORI より:

    >yu5119evo4さん
    どうもです。ホンダは昨年は明らかに失敗作でした。風洞計測のデータが狂っていたとか色々聞きますが、BSドライタイヤの形状に上手くクルマのデザインを合わせ切れなかったということが真相みたいです。
    フロントタイヤの空気の流れをマクラーレンとかはかなり上手く使っていたようですね。そのあたりがホンダは全然上手く対応できなかったらしいです。ただ、ウェットタイヤになると形状そのものが変わってくる為、マクラーレンではダウンフォースが減少し、ホンダはドライタイヤよりもダウンフォース量が増えたらしいです。なのでドライでは勝負にすらならなかったのに、ウェット路面時はホンダが速かったという理由のようです。マクラーレンはそれだけドライタイヤ装着時の空力デザインを合わせていたという事でしょう。
    小暮選手は右足ならロック寸前のコントロールは出来たといってましたので、ブレーキで相当ロスしたんだと思われます。それにしてもF1の減速Gって凄まじいでしょうね。アクセルオフだけのエンブレ時で普通車のフルブレーキレベルの減速度らしいですからね。それプラス、カーボンブレーキで一気に減速するんですから、末恐ろしいです(笑)。

  4. SYORI より:

    >青葉緑さん
    どうもです。確かにエコ=緑というイメージですよね。昨年はエコラン過ぎてサッパリでしたが、今年はマシンコンセプトからしても、少なくとも去年と同レベルになることは無さそうです。開幕までに現状レベルをどれだけ引き上げる事が出来るかが興味あるところですね。
    SAF1はインドの通信企業スパイス・グループが買収交渉を認めたとの事なので、いよいよ佳境に差し掛かった感じがします。負債が50億あるらしいですが、何かこんな話ばかりを聞いてると、もうプライベーターにはF1という世界でチャンスを掴むことは遠い昔話になってしまったようですね・・。

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