2007年 富士スピードウェイでのF1日本GP
初開催となった富士スピードウェイで行われたF1日本グランプリ。 土曜日から大荒れのレースとなりましたねー。予報通り雨が降り、富士にはつきものである霧が発生し、フリー3は一瞬走っただけで中止。予選はぶっつけ本番のウェット走行となったチームがほとんどだったと思います。その中で2強はいつも通りの速さを見せ、この辺りのチーム・ドライバー双方の適応能力は流石だなーと感心しますね。その中で目立ったのがバトンの7位(スタート順位は6番手)。雨が有利と読んでいたマシン状態もありますが、バトン自身のポテンシャルを改めて見せられたなと思いました。それに比べ、まさに地元開催となったトヨタ勢は、富士スペシャルと言ってもいいくらいのマシン(5月から富士だけの為に開発されたマシン)を持ち込んだものの、フリーでは速さの片鱗を見せましたが、予選では下位に沈んでしまいました。期待の日本勢は琢磨・左近とも最後尾に並ぶという状況に・・。この辺りはぶっつけ本番となったウェット予選での適応能力がやはり経験不足だったと言わざるを得ないでしょうね。そして日曜日決勝となります。
日曜日は土曜よりコンディションが悪くなると言われていましたが、まさにその通りの状況となったようです。SCスタートとなった今回のレース、このままSC先導でレースが終わるのでは?とさえ思われましたが(笑)、レースは無事スタートを切ることが出来ました。
まずマクラーレン。天国と地獄といった二人でした。ハミルトンはクビサの接触などでヒヤっとするシーンはありましたが、トップを守りきりトップチェッカー。こういったコンディションでしっかり結果を残すというのは、もうチャンプの風格すら漂う走りでした。一方アロンソはヘアピン進入時にアクアプレーニング現象でコントロール不能になったようで、そのままクラッシュ・リタイア・・。その前にもヴェッテルとの接触でサイドを破損していたので、もしかしたらその影響もあったのかもしれません。しかしここでノーポイントだったのは致命的です・・。これでポイント差は12となりましたので、今週末の中国GPでハミルトンが優勝したら文句なしのチャンプ確定。アロンソ優勝、ハミルトン2位だったとしても最終戦で1ポイント取ればチャンプ確定なので、ルーキーイヤーで史上最年少チャンプ獲得という偉業が達成されるという状況が近くなってきました。
フェラーリは今回ライコネンが辛うじてチャンプの可能性をわずかに残す形となりましたが、ほぼ終戦でしょう。スタート時にエクストリームウェットタイヤ装着義務の臨時ルールを把握していなかったようで、2台とも通常のウェットタイヤを履いてスタートしてしまい、2~3周目でピットインし履き替えるハメになりました。もし交換前にSC解除されていたらブラックフラッグ→失格になっていたようなので、危ないところでした。しかし今回のレースでは2台のフェラーリが盛り上げてくれたと思います。マッサは最後の数ラップでクビサとの激しいデッドヒートを、ライコネンはコバライネンとの激しい2位争いを見せてくれました。
そのコバライネンがルノーに今シーズン初の表彰台をプレゼント。初々しい表彰式での笑顔が印象的でした。これで来期の残留はほぼ確定だと思われます。シーズン序盤は解雇の噂まであったコバライネンですが、中盤からはようやくマシンに慣れてきたのか結果を残していますね。フィジケラは5位入賞したものの、7戦連続でコバライネンに決勝で負けていますので、来期の残留が非常に難しくなったかもしれません。
注目はトロロッソのヴェッテルでした。予選9番手から3位まで順位を上げていて、表彰台も十分可能性があったものの、SC中にウェバーと激突・リタイアとなってしまいました・・。ハミルトンのSC中の加減速に翻弄され突っ込んでしまったようですが、非常にもったいなかったですね。ピットに戻り、壁にもたれながら嗚咽しているシーンは気の毒としか言いようがなかったです・・。しかし突っ込まれたウェバーは激怒でしたね・・。優勝も狙っていたと本人は言ってましたし、悪くても2位は確実だったと思われますので、諦めきれない状況だったと思います。マクレーカラーのヘルメットを被って出走したクルサードが4位に入った事がせめてもの慰めでしょうか。リウッツィは混乱の中8位でチェッカーを受けましたが黄旗追い越しのペナルティで25秒加算、結局スパイカーのスーティルが8位に繰り上げとなり、トロロッソは最悪の決勝でした。
しかしヴェッテルの走りは世界にアピールされたと思いますし、昨年のBMW時代も金曜日のフリーでは速さを見せていましたので、将来活躍できる時代が必ずやってきそうです。でも今回の状況を一番喜んだのはSAF1チームだったのではないでしょうかね(笑)。
SAF1チームは全く良いところがなく終わってしまいました。こういう混乱のレースで上手く走らなければいけなかったのですが、視界不良の中追突してFウィングを失った後、ペースは全く上がりませんでした・・。最後のSCが出たタイミングでピットインし、タイヤを最初のスティントで使ったコンパウンドのタイヤに交換し、そこからのペースはかなり良かったので残念でした・・。しかしそのピットインタイミングも勿体無かったです。1ラップダウンしている車が隊列の中間にいる場合、一周追い越して同一ラップに戻れるのですが、それが可能になる直前にピットインしたため、隊列の最後尾に戻ってしまいラップ遅れのままになってしまいました。デヴィッドソンはその恩恵を受けられ同一周回に戻れましたので、その時点で他車のリタイアが無い限り、琢磨が順位を上げる可能性はゼロになりました。デヴィッドソンはスロットル系のトラブルでリタイア(サイドポンツーンが大きく破損していましたが)、琢磨は最後尾の15位で完走という残念な結果で終わりました。残り2戦に期待したいと思います。
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今回初開催となった富士スピードウェイでの日本GP、レースとしては雨の要素があったため、かなりドラマの多い波乱のレースとなり、見ている側としては楽しめましたし、海外メディアでも富士の印象は概ね良かったようです。
しかし現地ではかなりの混乱があったようです。主に観客の輸送方法に起因する部分ではありますが、バスの運行に相当不備・トラブルがあったようで、帰りのバスに最後に乗れたのが21時半とか信じられないような話がありました。サーキット行きでも100名近くが決勝に間に合わず返金されるというニュースもありました。また1コーナーよりの指定席スタンドではマシンが全く見えず、そこも指定席分の返金(3億円以上)が発生したようです。
バスに関しては、乗降場所や通路が狭すぎた為に行き来が殆ど不可能だったため、満車のバスが出て行っても空車のバスがそこにたどり着けない、とか、誘導員が全然居なく案内設置も十分にされていなかったようで、並ぶ列もムチャクチャ、どこに並んだら所定の駅に行けるバスなのか、それすら分からず彷徨う方が多数居たようです。
初年度は手探り状態である事は仕方ない事ですし、バスに関しては運行上のトラブルがあることは私でも去年から推測していたことなので、来期の開催時には、この辺りを根本的に改善していかなければ絶対ダメだと思いますし、それが無ければ、今年参加した人は絶対来年は行かないでしょうし、興行費が良くなければバーニーもすぐに決断するかもしれません。私個人的には2008年の富士での状況が正念場と思っています。バーニーは基本的に現地観客の事はあまり考えていないようですので、あくまでTV放映と興行成績が良ければ満足するタイプの人みたいです。なので今回は本人的には成功したと思っているんじゃないでしょうか。ただ来年の改善が無ければ、また行きたい!と思う人はかなり少ないと思いますし、それが開催権返上という流れになりかねませんので、富士スピードウェイ側(トヨタ側)はその事を肝に念じて、来年の開催に向けて「今日から」準備を行わなければいけないと感じます。2008年が最後の富士日本GPにならないためにも。
ハミルトンは悪運が強いんだと思います。
12歳だか13歳でデニスに拾われて、マクでデビュー。
しかもマシンが当たり年。ライコネンはマシンが壊れすぎるのが嫌で出たのに・・・そしてフェラーリの信頼性がいまいち。
富士では当てられるもマシンは無事。トップだから視界も良好。速いのは確かですけど。
アロンソはチーム内でも孤立してるのでは?チームはハミ大事にしてるし。
自分はアロンソかライコネンにタイトルを取ってほしいんですけどね・・・
ハミは速いんだけどなんか違う。恵まれすぎてるからどうしてもマシンのせいにしてしまう。よくない考えなんでしょうけどw
どうしても遅いマシンで強烈な印象を残したシューやセナと比べてしまう。
あとは最近の発言が生意気というか・・・天狗というかね・・・
>nukoさん
どうもです。ハミルトンは確かに強運を持っていると思いますねー。FIA表彰式でロンに挨拶しにいって翌年カートチャンプになってもう一回会いにいったという話は有名ですし、それからずっとバックアップしてもらっていますから、明らかにマクラーレンでのキャリアは誰よりも長いと言っても過言ではないでしょう。
アロンソは完全にチームから孤立していると思われますし、チームにしても現在はハミルトン贔屓にならないようFIAから監視されているようですので、表向きは平等扱いを強調してますが、感情的にはもうハミルトンにチャンプを取ってもらいたいという感じだと思いますね。
ライコネンはホント天才肌なんですが、運に恵まれていないですよね。F1では運がかなり重要だと思いますので、飛び級でF1にステップアップしマクラーレンに抜擢された時点で運を使い果たしたのかもしれません(笑)。コース外でのキャラといい、ライコネンは愛すべきドライバーなんですけどね。
ハミルトンはおそらく今年チャンプを取り、しばらくマクラーレンに在籍するでしょうが、マクラーレンの調子が悪くなった年にどれだけ輝きを見せるかというのも見てみたい気がしますね。トールマン・ロータス時代のセナや1戦限りでしたがジョーダン時代のミハエルの輝きは確かに凄かったですからね。
こんばんは
今回の富士も雨でしたねー、前回も雨で荒れたレースだったように記憶してます。
こちらは田舎なもんで深夜の録画中継を友人の家に数人集まって観たのを覚えています。
レースの放映なんて許されないような風潮の時代でしたのでみんなで興奮しながら観たのを思い出します。なにせ走っているF1を観るのがはじめてでしたので(笑) それを思うと今は良い時代になりました。
こんばんは~~~
F1、行ってきましたよ~・・・
あれは、もう二度と行きたくないですね笑
まだ、録画の方見てないので、レース内容の事は
左近が12位という事しか知りませんので笑
運営の方について少し。
SYORIさんもご存知の通り、
バスの運行に関しては最悪でした。
僕自身帰り、レース終了前に並び始めたのですが、
4時間待ちました。
しかも、未舗装のぐちゃぐちゃの泥の中で。
列の最後尾を示すプラカードをスタッフが持っていたのですが
そのスタッフも、途中からパニックになり、
プラカードを捨てて逃亡することもあったようです。笑
駐車場も未舗装で、スタックするクルマが続出。
JAFが救助に走り回っていました。
インプも犠牲になってしまいました・・・泣
名古屋到着が5時30分。
本当に疲れました。
SYORIさんのレポートを読みながら
録画を見ようと思います!
ブログにレポをアップする予定なんで、
良かったらまた見にきてください。
こんばんは。
富士のレースは何度か見に行った事あるので、こうなるのは目に見えてましたね。
F-1開催が決まってから約1年半ありましたが、たかが1年半ですしね。
静岡県民ではありますが、行こうとは全く思いませんでした(笑)
富士は確かに凄いサーキットに生まれ変わりましたが今、思うと1年の工事で、あれだけ生まれ変わったのは突貫工事だったのでしょうね。
コース内は、しっかりと作ったにしても、それ以外で・・・。
仮設スタンドにしても、そうだったのでしょうね。
あの雨で寒い中、見に行って見えないから返金しますよと言われてもねぇ。
あと、フェラーリのスタンダードウェットタイヤスタートに関してですが
どうやらこれも不備が招いた事故らしいですね。
メールでの伝達を使用していたそうですが、フェラーリのメールにはエクストリームウェットタイヤ義務のメール届いていなかったそうです。
それで、ピットインを余儀なくされ最後尾に行き、マッサのドライブスルーペナルティーを招きと散々でしたね。
来年も富士でのF-1開催なので改善は必須ですが、行こうとは思いませんね(笑)
>tmam4818さん
どうもです。前回の富士と言えば1976年と1977年の2回ですねー。私は流石に小学校に入るか入らないくらいの歳でしたので(笑)全く記憶は無いのですが、雨のレースは76年だったみたいです。77年はドライでしたが、ヴィルヌーブとピーターソンのクラッシュで観客がお亡くなりになったというレースですね・・。
今はホント良い時代になりましたね。私も10代後半からモータースポーツに興味を持ち始めたのですが、当時はインターネットなど全くありませんでしたから、情報は全てレース1週間後ほどに発売される速報誌頼みでした。当時GPXというF1速報誌を買っていましたが、今でも数百冊保管してあります(笑)。たまーに見ると懐かしさが一杯です。
>いんぷれっささん
どうもです。富士参戦お疲れ様でした・・。
実際行かれた方のコメントを方々で見ますが、来年も行きたい!って公言されている方は殆どおられませんね(殆どというか全く見た事ありませんが;;)。列の最後尾が全然分からず右往左往している人が多かったと聞きましたが、まさかプラカードを捨てて逃亡とは・・。笑ってはいけませんが笑ってしまうような惨状ですね(苦笑)。しかしあのインプレッサがスタックするとはよっぽどの悪路だったんでしょうね・・。シャトルバスもスタックしていたようですし。聞けば聞くほど酷い状態だったんだなって改めて思いますね。来年もシャトルバス方式継続のようですが、改善策は考えてくれるんでしょうかね。私自身テレビで見る分には面白いレースではありましたが、現地参加しようとは全く思えない今回の状況ですし・・。いんぷれっささんも、ゆっくり休んでください。
ブログレポ楽しみにしていますね!
>calcio723さん
どうもです。富士でF1開催が決定し、シャトルバス方式と発表があった時点で、この状況はある程度予想出来ましたよね・・。コース内は素晴らしいレベルに仕上がったとは思いますが、やはりアクセス方法が少なすぎるのが致命的でしょう。今回はサーキットからバスでの出入り以外禁止されていたようですが、決勝に間に合わないと判断して、バスを降りて徒歩で向かった人がかなり居たようですし・・。サーキット側は80名余りが決勝に間に合わなかったとして返金を発表していますが、実際バスに乗り続けていれば、その数は途方も無い程に膨れ上がっていたと思います・・。仮設Cスタンドのマシンが見えない問題も、仮設スタンドを作ったときに分からなかったんでしょうか。
フェラーリ問題は、メールが1時間遅れで届いたというのが原因のようですね。まあ他のチームはちゃんと把握していてフェラーリだけ遅れていたというのも良く分かりませんが(笑)。メール送信なら、1チームごとに個別に出すんではなくて、CCやBCC等で一括送信しているはずですし。なんだかPCを使っていなかったとか、受信をサボっていたとか、そんなフェラーリのポカミスが原因のような気がしますけどね(笑)。しかし失格寸前の状況だったみたいですので、ホント危ない状況でしたね・・。
こんばんは。
私も富士行ってきました。
土日に行ったのですが、雨に降られて常にびしょぬれ状態・・。
行き帰りのバスでは、何時間も待ちました。。
係員は、最後尾も把握していないようで、なんともお粗末なものでした。
ぜんぜんバスが来ないんですからね・・・。
バスの来るペースが所々違うんですよね・・・。
私たちの並んでいたところでは全然こなくても、そのあいだにほかの所では10回以上行き来していたり・・。
少しくらいこっちにバス分けてくれてもいいじゃん!って思いました。
なんせ、バスが来たときにはみんなが一体になって歓声を上げていたくらいですから。。。
でも、来年も行こうと考えています。
F1サウンドは病み付きになります!
それに、KIMIキャップも売り切れてて買えなかったので、来年は絶対買いにいきます!!
レースでは、セーフティーカーが先導でレーススタートとなったので「つまんねーレース」なんて思っていましたが、
エキサイティングするものがほかにありました。
目の前でアロンソがクラッシュしたんです・・”!
アロンソがスクーターに乗って手を振っているのも見ました。
そこで私は感銘を受けました。
アロンソは、思うようなレースが出来ずに、決して穏やかで居られるような状態ではなかったはずなのに、しっかりファンには不機嫌そうな顔やそぶりを見せることなく、手を振っていました。プロは違いますね。
私にはけっこう難しいことだと思います。
全体的に荒れた富士でしたが、初のF-1だったので、楽しめたと言うのが感想です。
いつもTVでみているF-1。
予選開始時に、コースインするのは、スパイカーやトロ・ロッソ。
TVで見ているときにはアウトラップなので”ゆっくり静かに”走っているように見えていましたが、実際に見ると、スピードも出てるし、音もデカい、
さらには車も大きく、なんだか存在も大きく見えました。
いつもは「遅いなぁ」なんて見ているスパイカーなども、やっぱりF-1だな!と感じました。
この日本GPでさらにF-1に惹きつけられたような気がします。
>ニスモさん
お疲れ様でした。無事帰ってこられたようで何よりです・・。
バスはやはり皆さんトラブルに遭遇されているようですね。この辺りは来年の最大課題になっている事と思いますが、何とか良い結果が出るよう、運営側は最大の努力をしてもらいたいと思います。
しかし初F1を堪能されたようで良かったですね!私は実観戦は1990年のみで、それ以降はあの凄まじい人ごみが辛すぎて足が遠のいてますが(笑)、90年代後半にBSワンメイクになる前年の鈴鹿最終戦の翌日に、全チーム合同でタイヤテストを行ったときとか、ベルガーがマクラーレンホンダでテストした日とか、結構そういうので鈴鹿に行ってF1を体験しています。あの音もそうですが、尋常じゃないコーナーへの突っ込みとか、コーナリング速度とか、他の国内カテゴリでは到底見れない世界が目の前に繰り広げられたのが感動でした。更にF1に挽きつけられたという気持ち、とてもよく分かります。