井出無念・・・
井出選手のスーパーライセンス剥奪・・・。この発表には心底腹が立っています。こんな理不尽な話って今までに聞いたことないです。やはりF1っていうのはヨーロッパ文化の閉鎖的な社会なのだと改めて思ってしまいました。どれだけ過去に実績のないドライバーが持参金ぶら下げて走っていたのか覚えてないでしょうか?。例を挙げればキリがないですが、すくなくとも井出はFNでも2年連続でチャンプ争いしていましたし(特に2004年は惜しかった)問題なくスーパーライセンスを取得できるだけの実績はあったでしょう。その実績から「FIAが認可して」スーパーライセンス発行となったのですから。
またSAF1公式のプレスリリースを見ていましても、過去3戦のパフォーマンス、及びイモラでのクラッシュの原因をFIA側は指摘していたようですが、過去3戦のパフォーマンスなんて井出自身の責任というよりもチーム体制の問題の方が大きいとしか思えません。またイモラでのクラッシュの件に関してもあの事故に関してFIA側は井出に注意のみで「ペナルティを与えていない」んですから。クラッシュの原因を問うのであれば、1990年鈴鹿1コーナーでのセナ・プロストの事故(これは後にセナ本人が故意に突っ込んだと発言)は今回のイモラの事故よりも全て(度合い・内容)において酷い状況ですが、これは? と思うんですがね。まあ言い出せばキリがありませんが・・。
今回の剥奪劇の裏側ではFIA側とチーム代表3人(フランク・ウィリアムズ、ジャン・トッド、ロン・デニス)の井出に対する処遇の話し合いが持たれたと伝えられていますが、この中で2人が強固にライセンス剥奪を主張したと言われています。ライコネンの井出に対する発言を聞いていても、その一人はロン・デニスであったという事は十分予想できますね。なんかこの辺りの話を聞いていても2008年参戦リストから漏れたディレクシブ(マクラーレンのBチームになるという噂)がSAF1を色々な方法で混乱させ最終的にチームごと買収して参戦しようとしているのか?と思わず政治的な駆け引きさえ考えてしまうほどです・・。
もちろん冷静に考えて井出のパフォーマンスが確かに足らなかった部分もあるかと思います(勿論色々な理由があってのことですが)。これらは全ての経験不足から来る状況だと思っておりますが、いきなり速さを見せる天才肌のドライバー、じっくり経験を積んで速さを身に着けていく蓄積型のドライバー、井出は後者の方だったのかもしれません。
またBSの浜島さんが言っていたのですが、井出はタイヤの使い方(タイヤ温度の上げ方)が出来ていなかったようです。これも勿論経験が足りなかった部分もありますが、今期のレースを見ていても分かるくらいに、タイヤ温度を上げないとかなり厳しいラップタイムペースになることは明らかです。オーストラリアGPでモントーヤがパレードラップでスピンしたのを覚えている方もいるかと思いますが、あれもあそこまでしなければタイヤ温度が上がらないということを物語っています。井出は前後方向の圧力をかけることは出来ていても横方向への圧力をかけるのが上手くなかったようです。これでタイヤ温度がかなり低めになっていたという事らしいですね。前後方向だけでは温度が上がらないばかりか、グレイニング(ブリスター)の原因にさえなってしまうらしいですから。しかしこの辺りもFNとF1との歴然とした差があると思いますので、それらを掴むのはやはり「走る」という経験しかない訳ですからね。
それにしても、星野一義監督もFN時代の井出の実力向上には感心していたみたいですからね。実力がないとは思えないのですが・・。自らもF1に対する想い・夢を心の中でかなり秘めていたけど結局叶わなかった星野監督が今年F1へ向かう井出に対して贈った言葉が、愛弟子に対する激励の言葉のようでちょっと感動した経緯もありますので、この一連の状況の流れはやっぱり国内関係者誰もが納得出来ないでしょうし、私個人的にも井出の気持ちを考えると残念で仕方ありません。ネット上でのファンの反応も様々(残念という意見・当然という意見、と入り乱れてますので)ですが、この事態が今後の日本のモータースポーツにどういう影響を与えるのか、井出のF1適応能力云々以前の問題として、もう少し考えて欲しいと思っています。日本にとって凄い大きな出来事だと思いますよ。
------------------------------
結局スペイン、モナコとモンタニーがセカンドドライバーとして乗ることが決定しておりますが、それ以降の人選に関してはチーム・関係者で協議していくようです。亜久里代表も出来るだけ日本人ペアを意向しているようですが、一つ言いたいのは山本であろうが本山であろうが吉本であろうが、今回の二の舞だけは絶対して欲しくないということです。第二の井出選手を出すような事だけは・・・。
こんにちわ。更新お疲れ様です
やはりF1は『ヨーロッパの物』と、いった考えがこういった状況を作り出すのではないでしょうか?井出のスーパーライセンス剥奪に限らず去年では、ホンダの車の重量規定違反など・・・ヨーロッパ以外のチームには特に厳しい判定が行われていると思います。
最近の話題ではフェラーリのフロントウイング(だったと思います)が走行時にたわみ、さらなるダウンフォースを生むのではないか・・・と、言われていますが本来ならこのようなことにも、ペナルティの対象になると思うのですがフェラーリなので、あまり問題にもされないようです。こういった状況が、井出への厳しい措置につながったと思います(SYORIさんも同じようなことを書かれていますよね)
今回のFIAの井出への措置(理不尽だと私も思います)は非常に厳しいものですが、これにめげずに頑張ってF1に戻って来て欲しいと思います。
ランドルさん、いつも書き込みありがとうございます。F1の話題はいつも私の独りよがり投稿が多いので、コメントいただけるだけでも嬉しく思っております(笑)。
日本イジメ?というのは今に始まったことではなく、ホンダターボエンジンが強かった80年代後半もターボ規制強化など色々とやられてますし、F1だけでなくスキーのジャンプ競技なども長野五輪以降日本が活躍出来なくなったのもそういった明らかな日本を意識した規制強化が原因と考えられますから。井出の件に関しては、そういう部分プラス政治的な何らかの思惑(誰かが得をする何か)があると私は思っていますけどね・・。でもホント何とか頑張ってこの苦境から這い上がってきて欲しいと切に願います。
以前話題になったフェラーリのフロントウィングですが、あれも回りからヤイヤイ言われチームも対策すると言っていましたが、結局チーム側が対策した方法とは「付け根の稼動しているように見えた部分に【カバー】をして見えなくした」という対策ですよ(笑)。笑ってしまいますが・・。そして今また話題になっている(いた?)のが、フェラーリのリアウィングの件ですね。ランドルさんが仰っているのと逆で、高速域でたわんでダンフォースを「少なく」する訳です。これにより低速域で必要なダウンフォースはそのままに高速域ではトップスピードに必要なレスダウンフォース(ダウンフォースが少なくなる=最高速が伸びる)仕様になるという訳です。ホンダなどはかなり強固にFIAに抗議していてましたが(証拠のビデオもある!と)、FIA側は検査では合法と、それを問題にしませんでしたし、フェラーリ側もホンダの抗議に対してウチだけでなく他チームもリアウイングが動いていますよ・・・と言い出す始末(笑)。結果、「合法的?」なフレキシブルウイングをウィリアムズなどは開発し始め、効果は良い感じであると公言してますし(笑)、恐らく他のチームも開発追従してくるでしょう。リアウィングに関してはそういうトレンド(というのか分かりませんが)は強度的に不安な気がするんですけどね・・。