バルセロナでも強かった - 2009年 F1 第5戦 スペインGP
記事を書くのが遅くなりました・・。スペインGPからいよいよヨーロッパラウンド。各チームとも精力的にアップデートを加えて臨んだレースでしたが、ここでも強かったブラウンGP。といってもヴェッテルがフェラーリ(マッサ)の後ろに引っかかっていなければどうなっていたかは分からないですね。それくらいレッドブルのマシンは最速マシンに近くなってきたような気がします。ニューウェイ自らが「チャレンジ」と言い張る2層ディフューザーの搭載がいよいよ次戦モナコGPでお披露目されるかもしれませんが、果たしてその時にレッドブルのマシンがどうなるかが見モノですね。
今回のレース、そしてレース前と色々ありましたので、後ほどゆっくり書き綴っていこうとおもっておりますが、まずはバトンの優勝で5戦中4勝。数字だけみれば圧倒的な強さといえますが、レース展開を振り返るとそれほど余裕のレースって無いんですよね。バトンには色々と想いがあって(2004~2005年シーズンを思い出したりすると・・)イマイチ好きにはなれないんですが、悔しいけど彼の才能が如何なく発揮されているシーズンになってますね。タイヤマネージメントの上手さは以前から定評がありますが、レース運びもそうですけどミスも殆ど無く完璧にやるべきことをやってのけてます。この強さとブラウンの安定したマシンがまさにマッチしているシーズンですよね・・。ここバルセロナで速いマシンはシーズン通して速いといわれますが、各チームがアップデートしてきた中、今も安定して速さを見せてきているだけに、いよいよシーズンの行方が見えてきたかな?という感じでしょうか。CSでも言ってましたが、ここで勝つとワールドチャンピオンになる確率が非常に高いといわれてますので、後はレッドブルがどれだけ追いかけてくるか、これだけが今シーズンの焦点かと思います。
■チームオーダー疑惑
好調なチームほど色んな問題が出てきますね(笑)。バリチェロの発言が話題となっていますが、やはりフェラーリ時代に実体験しているだけに、今回のバトンの作戦変更は疑問に思うのかもしれませんね。ただ、今回ようやくNEXT初視聴となりラップチャートと共に見ていましたが、バリチェロの3スティント目のペースダウンが無ければ間違いなく勝っていたと思います。タイヤの問題があったという事みたいですが、あのペースの悪さは致命的でしたよね・・。何が起こったのかわかりませんが、今回は何人かのドライバーがグリップ低下(しかも原因不明の)を訴えていたので、何らかの問題がコース上にあったのかもと思います。考えられるのはあのスタート直後のアクシデントでしょうか。いずれにしてもこういう時に勝てないというのはチームオーダー云々以前に「運」という部分なんじゃないかなと思うんですよね。その運がバリチェロには無かったということなんでしょう。
逆にバトンの方は、ラップタイムがかなり悪くなるハードタイヤでもかなり良いペースでコンスタントに周回を重ねていましたし、2ストップのデメリット(ハードタイヤで長く走る)を上手く解消していたという印象を受けます。まあ暫くはこの話題が騒がしいとは思いますが、ロス・ブラウンならバリチェロの後ろで引っかかっていたバトンを作戦変更させるのは当然のことかなと思いますし、むしろチャンピオンを取るためには、両ドライバーを平等に戦わせて上手くいった過去は殆どないような気がしますので、今後のシーズンはある程度のコントロールをしていくんじゃないかなと思うんですけどね・・。ただバリチェロはそれに従わないと公言したみたいですし(笑)、シーズン中盤頃に問題が起こりそうな予感がしますね・・。
■フェラーリは白旗か
いやー、今シーズンのフェラーリの低迷は酷いものがありますね・・。ブラウンが登場する前までは最速と思われていたチームがこのようなシーズンを向かえるとは誰が予想したでしょうか。相変わらず信頼性が不足していて不要なミスを重ね、遂にはドメニカリの辞任問題まで発展しそうな勢いです。まさに80年代~90年代中盤までのフェラーリを見ているようで懐かしさすら覚えます(笑)。あの頃もチーム代表のクビを何度すげかえた事でしょうか。ピッチニーニからフィオリオ、ロンバルディと迷走していた時代、結局チームが良くなる事はありませんでしたからね・・。現状はそれ以前の問題のように思えます。
今回もライコネンはトラブルからリタイア、マッサもKERSが不調だったにも拘らず何とか上位フィニッシュできそうだったのに燃料が足りないという情けない状況からペースダウンを余儀なくし、2つ順位を落としてのチェッカー。流石に最終戦までチャンプ争いをしていたマッサも諦めの言葉が出てしまうのも当然でしょうね。マシンそのものは開幕戦から比べて驚くべき進歩を遂げてますし、決して中団以降に埋もれるようなマシンじゃありませんので、とにかく信頼性の確保とチームのミステイクを無くす事が先決でしょう。現状、ブラウンとレッドブルの次に来るくらいの力にはなってきているように思えますので・・。
■SAF1復活?
久々にこんな話題が出てきましたね。予算キャップ制導入となりそうな2010年シーズンですが、予算低減となるという事で亜久里氏に話が及んだんだと思いますが、リップサービス的なコメントが大きな騒ぎになりましたね(笑)。流石に翌年の参戦を考えているとは思えなかったのですが、ここに来て改めて参戦の意思は無いというコメントを発表して騒ぎの沈静化を図ってきたようです・・。勿論SAF1が再び表舞台に立つなんて事があれば凄く嬉しいニュースでしょうが、現状ではかなり厳しいでしょう。資金的に負担減となったとはいえ、それでも50億レベルのカネが必要となりますし、肝心のホンダは撤退してしまいましたからね。ホンダが助けてくれるとは到底思えませんし(悪い意味ではなく、撤退翌年にF1に再びカネを投資する事は額の大小問わず許されないでしょう)。
勿論何かのチャンスがあり、それ以外の問題がクリアになりそうな様々な要因が参戦可能な状況になりそうだと想定できたとしたら、再びやってみようか・・と考えるかもしれませんね、という軽いコメントだったんだと思います。本音はまたやって欲しいですけどね・・。
それにしても予算キャップ制度、どうなるんでしょうね。2010年エントリー締め切りは今月末くらいだったかと思いますが、現状だとウィリアムズ以外参戦すると発表しているチームはありませんし、このまますんなりいくとは到底思えませんね(笑)。今月中旬頃から下旬に掛けて、この話題のニュースがかなり盛り上がりそうな予感です。
■琢磨アメリカへ
インディ500を観戦しに渡米している琢磨。いよいよアメリカを新天地として考えているのかなという印象を受けますが、とりあえず悪い事ではないかなと思います。レース勘という部分において、F1以外のカテゴリを走るのでも全然違うんじゃないかなと思いますし、とにかくレースをやっている姿を見たいと思いますしね・・。
来期以降も勿論F1を最優先に考えているでしょうし、ピケJrの方はまだどうなるか分かりませんが、とにかくF1に戻れる為ならどんな小さいチャンスも貪欲に飛びついてきて欲しいと思います。
お久しぶりです。
バルセロナのレース。バトンの安定感が光ったレースとなりました。
しかし、開幕前から私が注目していたレッドブルが好調なようで嬉しいかぎりです。(笑)
やはりニューウェイは天才なんですかね。
モナコでは新ディフューザーを投入する予定らしいですが、これが今のマシンバランスを悪い方向へ変えないことを祈るばかりです。
フェラーリはSYORIさんがおっしゃるように、80~90年代に戻った感じですねー。
アレジがあれだけ奮闘しても、どうにもならなかったのを思い出します。
今回は燃料不足ですし、シューマッハ時代からは想像も出来ません。
来年のレギュレーションが話題になっていますが、私は2段階レギュレーションでも良いと思います。
「予算制限を受け入れれば、開発に自由度が出る」
開発の自由度ってのがF1には絶対必要だと思うからです。
ぜひウィリアムズあたりに、予算制限を受け入れた状態ですばらしいアイディアのマシンを作ってもらいたいもんです。
2004~2005年シーズンって、何かあったんですか?
予算制限ですが…
みんな予算制限受け入れちゃえばいいんですよ!
ただ、それを本当に守っているのかを監視するシステム、ってのがなかなか難しかったりするんですが…
By the way , フェラーリは予算制限そのものに反対しているようだし、今シーズンはgdgdだし…
フェラーリの将来は!?
Qchan_PSさんどうもです。バトンの安定感は際立ってますね。もともとタイヤにやさしい安定感のあるドライバーでしたが、今年の車とドライビングスタイルがまさにマッチングしているといった感じでしょうか。
さてレッドブル、もう完全にブラウンとの2強状態になってますね。全く同意見ですが、2層ディフューザーを投入する事による副次的な悪影響が出ない事を祈るばかりです。まあニューウェイがそんなミスを犯すとは思えませんが(笑)、レッドブルが失速してしまうとシーズンが完全に決まってしまいますからねー。
90年代のフェラーリ・・F92Aを筆頭に(笑)、暗黒時代の状況に戻ってきたような印象さえ受けますね。予算制限を受けてこのままなら来期の撤退を表明してしまったフェラーリですが、個人的には2段階レギュはどうかなーと思ってます。予算制限をする・しないを選択させるやり方がNGであって、制限する事を必須とするレギュレーションにすれば全て解決じゃないかと思うんですけどね・・。その上で、自由に開発をやりなさい、という形であれば技術的な側面も楽しめますし。
しかしこの予算制限のレギュレーション、果たしてFIA側が完璧に管理できるものなんでしょうかね。パーツを買う・作るにしても内密に関係を持った別会社から例えば1/10の値段で買うとか作らせるとかしたら、予算とか幾らでも誤魔化せる気がするんですけど(笑)。
KURU-MANIAさんどうもです。2004年よりも2005年が特にそうですが、琢磨在籍時のBAR HONDA時代でのバトンの言動に今も苛立ちを覚えますね(笑)。個人的な感情ですが(笑)。
まさに仰るとおり、予算制限をする・しないを選択させるのではなくて、予算制限を必須にすればいいだけじゃないかと思うんですよね。ただそれを監視管理するのが果たして実現可能なことなのかが、非常に怪しい気がしますけどね・・。こんなのレギュレーションの穴が幾らでも出来そうな気がしますし・・。
現状、予算関連の問題で殆どのチームが撤退表明してますよね(笑)。ある意味FIAへの脅し的な側面に捉えがちですけど、今回の動きは結構本気なんじゃないかなって気がしますね。フェラーリに関しては、過去FIAとの間で様々な優遇処置が取られていましたが、その辺りの問題も絡んでいる気がします。
とてもご無沙汰しておりました。きんなんです。
先週は何か色々とあってF1を見る時間もなく、ようやく先日見終わりました(笑)。
と言うわけでかなり今更感が強いですが、スペインGPについてコメントします。
さて、今回もブラウンGPの強さが圧倒的ですね。今回はそこにフェラーリもいよいよ入ってきたかと言う感じですが、チームのマネージメントミスで情けない結果に終わってしまいました。こういうのホントなんなんでしょうか。なんだかチームにやる気がないようにも見えてしまいますが。
ところで予選ギャップ制ってなんなんでしょうか。また来年に大幅な規定改訂があるのでしょうか。調べたりしていないので詳しくは分かりませんが、今シーズンは規定改定のおかげで非常にレースが面白くなったので現象維持して欲しいものですが…。
きんなんさんどうもです。お返事遅くなりました。
ブラウンGP今回も勝ちましたが、以前から聞こえてきた(私もそうなると思っていましたが)、ヨーロッパラウンドに入ると周りに追いつかれてしまう、とならなかったですね。もちろんレッドブルはかなり肉薄してきている訳なので、その辺りが楽しみですね。モナコではついに2層ディフューザー投入みたいですが、効果を発揮するのは次戦以降じゃないかと思いますので、その辺りも興味津々です。
フェラーリの状態は確かに悪いですが、開幕戦の頃から比べたらとんでもないくらいマシンの戦闘力を上げてきてますよね。今回のマシンもニューマシンといえそうなくらい作り直してきているようですし、決してやる気が無いわけではないと思いますよ(笑)。
来年は予算制限制度が出来る予定なのですが、予算制限を受け入れるチームは技術制限がかなり緩和されるわけです。制限を受け入れないチームは技術制限がこれまで通り維持されるという内容ですね。なので、同じ選手権内に全く性格の違うマシンが2種類走ることになり、それが不評という事です。