2006年に向けての動き
長かった夏休み期間も終わり、いよいよ今週末からトルコGPが開催となります。この間色々なニュースが発表されておりました。まずBARホンダにバリチェロ加入の電撃発表でした。フェラーリにマッサ加入の発表前からバリチェロのBAR移籍は噂になっており(ピケの話しから更に信憑性を増していったようですが)、来期マッサ加入の発表後はアナウンスは無かったもののほぼバリチェロのBAR移籍は確実と見られていました。そして暫くの間があり(この「間」がまた色々考えられますが)BAR発表となりましたね。
■バリチェロBAR移籍
私が思うに、バリチェロ加入が発表された時点でバトンの来期残留は考えれらないと思うのですが。というのもバトンはウィリアムズとの間で来季の契約で揉めており、ほぼ来期はウィリアムズで走らなければいけない契約になっているものと思われます。しかしBAR側はバトンを何とか残したい、バトンも残留希望を明確にしておりましたので、最後までバトンをファーストドライバーとして考えて行動していたのでしょう。しかし契約の関係上、バトンを引き止めるのはもう不可能と判断したのでしょう。それでバリチェロを加入と発表するまでに間があったのではないかと推測するのですが・・。
なら、何故今現在ウィリアムズより来期ドライバーのアナウンスが無いのか?と思われるかもしれません。コレには色々考えられますが、来期ハイドフェルドが移籍の可能性が高いことから、ウェバー・バトンのラインナップになるかと思われます。しかしエンジンの問題等でドライバーの問題は先送りにしている可能性が高いため、発表が遅れているのかもしれません。それ以外ですとバトンが来期は走らない!という可能性もあります。契約の関係上どうしてもウィリアムズに行かなければいけないのなら来期は休養という話しをしているようですので・・。その辺りでウィリアムズはまだバトンとの契約関係で交渉中の為、発表できないのかもしれません。
それ以前にNo.2待遇が我慢出来ずに契約を1年残してフェラーリを飛び出したバリチェロが明確なNo.1/No.2待遇のあるBARホンダに行くのか?と思います。当然No.1待遇を条件として移籍しているはずなので、将来チャンピオンを目指す為BAR残留を希望していたバトンが来期その状況(必然的にNo.2扱いになると思われる)に納得できるはずがありません。従ってバトンが来期BARにバトンが残るという可能性は少ないと考えられます。
そう考えると残り1つのシートに誰が座るのか?というところに焦点が移りますが、今の所は予測が非常に厳しいです。ハイドフェルドが移籍するという噂もありますし、琢磨が残留の可能性もあります(特にホンダが推しているようですので)。しかし今年の結果を見る限り、残留に向けては残りレースで相当な結果を残さないと正直厳しいと言わざるをえません。来期ミッドランドに誘われている?デヴィッドソンも恐らくBARのレースシートを狙っていると思いますので、シーズン終了までもう一つのシートの発表は無いのではないかと思います。個人的には4年間もテストドライバーを勤めているデヴィッドソンに来期のレースシートを手に入れて欲しいと思いますが、BARがもし彼を手放すことが出来るのであれば、移籍を容認してあげて欲しいです。そして琢磨・バリチェロでBARが来期のドライバーラインナップになれば最高なのですが(笑)。万が一琢磨が来期BARを放出されてしまうのであれば、バリチェロ・デヴィッドソンが良いかと・・。
■ヴァレンティーノ・ロッシ
個人的にこの噂が一番気になります(笑)。彼がGP125ccクラスにデビューしたときから見ていますが、まさに無敵の強さを見せていますよね。坂田/上田・ロッシの125cc時代から原田・ロッシの戦いである250cc時代に移行し、ドゥーハンの引退の後釜のようにGP500クラスでホンダに移籍し、デビューシーズンからランキング2位、2001~2003年まで3年連続チャンピオン(全クラス制覇)、しかもホンダでやることは全て果たしたと、戦闘力の劣るヤマハへ昨年から移籍し、その年にいきなりチャンピオン(ヤマハにとってはレイニー以来でしょうか)、そして今年もランキングトップで5年連続チャンプ間違いなしの恐るべき天才2輪ライダー。
その彼がフェラーリF1のステアリングを握りました。しかも昨年のテストドライブは僅かな走行距離であったのですが今回のテストは2日間にかけて375km走行したとの事。走行距離的にテストドライバーになれるスーパーライセンス発給に向けたマイレージを稼いだことと、フィオラノのミハエルのレコードタイムから1.5秒落ちでコンスタントに周回を重ねたということで一気に噂が広がったのですが、来年もヤマハとの契約を延長したようなので(何故かテスト走行を行った直前にヤマハとの契約延長を行っている)、ゴロワーズとマルボロのスポンサーの関係もあるでしょうし、いきなりテストドライバーになるというのは難しいと思われますが、2007年以降はちょっと見逃せないですね。マッサの契約も2006年だけらしいですし、ミハエルそのものが引退する可能性もありますので、フェラーリ&ロッシの可能性は十分ありえます。但し本人は以前からラリーのほうに興味を持っているらしく9月にラリー車のテストをするという。しかしそのクルマがフィアットであることから依然フェラーリF1への噂は強まるばかりです。
■その他
ウィリアムズが来期BMWからコスワースエンジンの搭載を発表しました。この問題に関してバトンが来期ウィリアムズの移籍を望んでいない直接の原因になっていると思われるのですが(戦闘力の低下を懸念して)、確かに今年はミナルディがコスワースV10を積んでいているのみで、当然結果も残せていないことから2006年はレベルダウンと見るむきが少なくないのですが、実際は期待できるパッケージになりうる可能性があるかも。V8エンジンのノウハウは相当高いと評判で、来期からのレギュレーション変更で急ピッチに開発を進めている他社メーカーを尻目に過去の実績とノウハウでポテンシャルを発揮することが出来るか見物です。もしかしたらこの辺りの戦闘力をバトンが見極めているのかもしれません。これらがはっきり分かった時点でウィリアムズ行きを決断するのかも・・・。まあいずれにしても今年はバトンの動向次第でかなり流れが変わりそうですね。